子どものころからテレビを見るのが大好きな編集長のおうどんです! 最近好きな番組は、「緊急SOS! 池の水ぜんぶ抜く大作戦」です。
これまで社内報ナビのコラムでは、社内報の企画を立てるための考え方についていろいろとお話ししてきました。 皆さんには、「社員間のコミュニケーションを活性化させる企画をやってみよう」「トップのメッセージやミッションを、社員に自分事としてとらえてもらう企画を作ろう」など、自社の社内報でどんな企画が必要なのか、既存の企画がどんな目的で続けられてきたのかを考えていただけたかと思います。
しかし、社内報企画の考え方が分かっても、問題となるのはその企画の「見せ方」ですよね。「『新企画を考えろ』と言われても思い浮かばない……」「社員を紹介するページにしたいけど、どんなデザイン、切り口が良いのか……」と悩まれる方は多いでしょう。そこでお勧めしたいのが、人気テレビ番組の企画を社内報用にアレンジする方法です。番組名やロゴをそのまま使うのはもちろんNGですが、タイトルをもじったり、誌面デザインに番組のテーマカラーを使ったりするだけでも、雰囲気や企画意図は伝わると思います。
全国の営業所や、そこで働く社員を紹介したいなら…
『サラメシ』(NHK)
働く人のお弁当の中身やランチスポットを紹介し、その裏に隠されたストーリーやパーソナリティーに迫る番組。
⇒一口にランチといっても千差万別。お弁当なのか、社員食堂なのか、お薦めの定食屋さんなのか、はたまた社員が持ち回りでお昼ご飯を作っていることも!? ランチという切り口で営業所の雰囲気が伝わるだけでなく、その土地の特徴やそこで働く社員の個性も伝えられます。
『ブラタモリ』(NHK)
ある土地の地形の成り立ちが人々の暮らしにどのような影響を与えたかを、専門家の解説と足を使った調査で明らかにしていく番組。
⇒町の歴史や産業、文化をあらためて知ることで、その地方のことを知らない社員に興味を持ってもらえたり、新たなビジネスの創出にもつながったりするかもしれません。文献に当たるほか、地域の語り部の方などにご協力いただくと、読み応えのあるページになるでしょう。
社員のパーソナリティーに深く迫るなら…
『Youは何しに日本へ?』(テレビ東京)
空港に到着したばかりの外国人に来日目的をインタビューし、密着取材をする番組。
⇒外国人の社員が日本企業で働こうと思ったきっかけや普段の仕事ぶり、日本での暮らしや困っていることについても聞いてみましょう。相互理解が進むことはもちろん、自社の魅力を再発見するきっかけにもなるでしょう。
『家、ついて行ってイイですか?』(テレビ東京)
終電を逃した人に帰りのタクシー代を払う代わりに家についていく番組。
⇒社長や新任役員の帰り道についていって、どんな人物なのかを取材するというのはいかがでしょう。ご家族から取材協力を得るのは至難の業ですから、社長ご自身に写真を撮ってきていただいて紹介する手もあります。
仕事を切り取るなら…
『ドキュメント72時間』(NHK)
24時間営業の喫茶店、大型リサイクルショップ、老舗ドライブインなど、さまざまな人々が集まる場所を72時間観察するドキュメンタリー番組。
⇒工場やビルメンテナンス、鉄道会社のように夜間も誰かが働いているような企業でも、事務系社員はその様子を知る機会がないことも。時間の流れを時刻表示のアイコンで表現し、今もどこかで自社(グループ各社)の仲間たちが働いていると実感できたら、会社(グループ)としての一体感を感じられるのでは。
『プロフェッショナル仕事の流儀』(NHK)
その道のプロフェッショナルの仕事ぶりに密着し、その人物が仕事をする上で大切にしている言葉を切り取る番組。
⇒言葉の取り上げ方が特徴的なので、この雰囲気を誌面に落とし込む際には、モノクロ写真を大きく使って、黒い背景に白ヌキ文字で印象的な言葉を配したり、あえてカメラ目線ではない真剣な表情を使ったりすると、プロフェッショナルならではのかっこいい雰囲気が出ると思います。
『情熱大陸』(TBS)
俳優や作家、さまざまな分野のクリエイターなど、話題の人物に密着取材し、その人となりを明らかにする番組。
⇒とにかく密着取材をして、その場その場で質問をしていくことで、意外な言葉や本音が聞けるのが、この番組の醍醐味でしょう。デザイン面でのポイントは取材対象者に名前を手書きで書いてもらうことです!
企画をゼロから考えるのはプロでも難しいもの。好きなテレビ番組や雑誌の連載企画などを思い浮かべて、社内報の企画に役立てられないか考えてみてはいかがでしょう?