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子育てバディで挑む、最強の“ビタミン”づくり(株式会社ノバレーゼ)

株式会社ノバレーゼ 広報室の近藤麻美さんと庄司名奈恵さん
株式会社ノバレーゼ 広報室の近藤麻美さん(左)と庄司名奈恵さん(右)

産休や育休、時短制度が定着しつつある昨今、出産や子育てをしながら社内報制作を続ける女性広報スタッフが増えています。とはいえ、出産に踏み切るタイミングやキャリアへの影響、子育てとの両立など、越えるべき壁はまだまだ高く、悩んでいる人も少なくないでしょう。

今回は、女性が多く活躍するブライダルプロデュース会社・株式会社ノバレーゼを取材。交互に産休・育休を取り、社内報をつくり続けてきた二人の女性ご担当者に、社内報『ノバビタ』の編集方針や子どもを育てながら働くことの苦労や工夫点についてお話を伺いました。

感染対策をして取材しました

※緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルス感染対策をした上で取材を行いました。撮影時のみ、お2人にはマスクを外していただき、取材者側は常にマスクを装着しています。

社員を元気にする、ビタミンのような存在に

 昨年、創業20周年を迎えたノバレーゼ。名古屋のドレスショップからスタートした同社は、瞬く間にブライダル業界を席巻、今では全国に約2,000名のスタッフを抱える大企業に成長しています。社内報『ノバビタ』の創刊は、創業から8年後の2008年。目指したのは、読み手に元気と活力を与える、ビタミン剤のような社内報。『ノバビタ』というネーミングからは、その想いがストレートに伝わってきます。

  「コアターゲットは、入社2、3年目の若手スタッフです。ちょうど仕事に慣れてきて、自信が付いてくる反面、悩みも出てくる頃。そんな迷える世代のモチベーションを高め、『この会社でずっと頑張りたい』『自分が選んだ道は間違いじゃなかった』と感じてもらうことがねらいでした」

 そう発行の目的を話すのは、2016年から社内報制作に携わる近藤麻美さん。そのため、もっとも重視しているのが、彼らの目標となるような“人”にフォーカスすること。特に表紙は、その時、一番輝いている人を取り上げるようにしているといいます。

表紙にはその時一番輝く人を、その人らしい表情で掲載
表紙にはその時一番輝く人を、その人らしい表情で掲載

 「この人をなぜ今、掲載するのか。納得感のある人を選ぶことが、本人やチーム、全国のスタッフのモチベーションアップに繋がります。成績だけでなく、地区やチームへの貢献度、掲載のタイミングなど総合的に見極めて人選するようにしていますが、反響が大きいだけに、毎回力を入れていますね」と、笑顔を見せます。

「表紙には誰もが納得する人を掲載しています(近藤さん)」
「表紙には誰もが納得する人を掲載しています」(近藤さん)

信頼を置く後輩に後を託し、長期の産休・育休へ

 広報室に異動して、もうすぐ6年が経つという近藤さんですが、実はそのうち3年弱は、産休・育休で休んでいたそう。「子ども2人分を、連続で取得しました。当社は、女性が多いせいか、かなり取りやすい方だと思いますし、長期で取るケースも珍しくないんです。気持ちよく送り出し、温かく迎え入れてくれる。そんな環境が整っているので、少子化ってどこの話(笑)? と思うぐらい、子どもを持つスタッフ は多いですね。ちなみに、当社では子どものいるスタッフを社名とかけて“パパレーゼ”、“ママレーゼ”と呼んでいます」

 その間、仕事を託したのが、『ノバビタ』のもう一人の担当者、庄司名奈恵さんです。研修で知り合いその人柄に惚れ込んだ近藤さんが、上長に推薦し広報室に引っ張りました。結婚を機に東京への異動を希望していた庄司さんは、この申し出をありがたく受け入れますが、それまで携わっていたドレスコーディネーターとは180度異なる仕事内容に、当初は戸惑いと驚きの連続だったとか。

 「最初は『転職した!』と思うぐらい大変でしたね。引き継ぎ期間は2カ月。それが終わると一人になるので、もう必死で吸収しました」と、当時の混乱を振り返ります。

「体当たりで社内報づくりに取り組みました」(庄司さん)
「体当たりで社内報づくりに取り組みました」(庄司さん)

  『ノバビタ』の制作は、ほぼ内製。表紙や特集など、一部の写真とデザインを 外注する以外、すべての作業を編集者が請け負うため、必要なスキルは多岐にわたります。「企画して、取材して執筆、デザインを組んで……と、マルチプレーヤーにならざるを得ない状況で、16ページの月刊誌を一人で担当するのは、相当ハードでしたね。でも麻美(近藤)さん もそれまで一人でされていましたし、同じドレス担当からの転身組。にもかかわらず、2年目で社内報アワードのゴールド賞を取るほど活躍されていたので、弱音は吐けません。とにかく体当たりで取り組みました」(庄司さん)

 そうしてがむしゃらに走り続けた庄司さんですが、約3年後、今度は自身が産休へ。入れ替わる形で、近藤さんが復職します。

「社内報アワード2017」ゴールド賞受賞『MVP受賞者たちの“私の覚悟”』

受賞の喜びの瞬間を切り取った写真で社員総会の感動を呼び覚まし、受賞者がどんなスタッフなのか、どのような覚悟を持って仕事に取り組み、どのような想いで一年間走ってきたのかを的確に特集し、「社内報アワード2017」でゴールド賞を受賞。

ゴールド賞誌面

ゴールド賞誌面

復職後に遭遇したコロナ禍から学んだこと

 長いブランク中、「会社とつながる唯一のツール」として『ノバビタ』を「ただただ楽しみにしていた」という近藤さん。社内報の大切さを改めて実感し、気合い十分で復帰を果たしますが、子育てしながらの勤務には、以前とは勝手が違うことも多々あったといいます。

 「葛藤はものすごくありましたね。一度目の緊急事態宣言直後に復帰し、初めての在宅勤務、初めてのオンライン取材などにも葛藤がありました。子どもを寝かしつけてから働いたり、ずっと仕事のことを考えていて、子どもたちには申し訳ない気持ちでいっぱいでした」

 特に苦しんだのは、通常号と並行して20周年特別号を制作した際。「四苦八苦して最終入稿まで漕ぎ着けたのですが、その前日、長男が熱を出してしまって……。嘔吐と発熱で泣いて眠れない長男を、徹夜で看病することになったのですが、上長に助けてもらいながら、なんとか最終入稿ができました」と、その当時を振り返る近藤さん。

『ノバビタ 20周年特別号』

近藤さんの努力の結晶の20周年特別号。その甲斐あって「未来に向けて考えるきっかけになった」「これからの20年のために今日からがんばろうと思った」など、社内から大きな反響がありました。

20周年特別号

 

20周年特別号

 前代未聞のコロナ禍への対応にも苦労されたのでは? そう水を向けると、「功罪あった」との答えが返ってきました。

 「在宅勤務になったことは助かりましたね。オンライン取材への切り替えも比較的スムーズにいきましたし、現場スタッフにも柔軟に対応してもらい、時代に沿ってスムーズに対応できたと思います。反対に、大変だったのが、企画。結婚式が減り、休業する現場も多かったので、これまでと同じというわけにはいきません。不安を感じているスタッフを励ましたり、力づけるものを、ということで、役員やエリア長、現場スタッフにヒアリングをしながら、新しい切り口の企画をたくさん考えました

 休業を利用して、勉強会を開いたり、コミュニケーションを取るための動画を作成したりと、独自に頑張っている現場も多かったため、そうした取り組みを積極的に取り上げるなど、皆の刺激になるように工夫していたといいます。

待ちに待った二人体制で、再始動!

 そんな試行錯誤が続く中、近藤さんの希望の光になっていたのが、庄司さんの復職です。今春ようやくそれが叶い、念願の二人体制が実現。「代わりのいないプレッシャー」から解放された二人は、「一人と二人は、全然違う」と口を揃えます。

 「まず、企画が断然通りやすくなりました。二人で揉んでから上長に上げられるようになったのは、大きいですね。それとやはり、仕事を分け合える安心感ですね。二人とも時短で、9割在宅勤務が続いているので、オンラインでどんな細かい情報も共有し、何かあればいつでもバトンタッチできるようにしています」(庄司さん)

 これまで余裕がなく、やりたくても出来なかったことにも、手を付けられるようになりました。例えば、効果測定。読後アンケートは毎回実施し、「愛されている社内報」だとの認識は持っていましたが、本当にそうなのか。「きちんと届けたいスタッフに必要な情報を最適な方法で届けられているか、若干の不安があった」と近藤さん。

 そこで、本音やニーズを聞き出そうと、3回に分けてオンライン座談会を実施。大きな収穫があったと話します。

 「最近の若者は文章を読まない、と心得てはいましたが、改めて尋ねると、予想以上でした。主な情報ツールは、インスタやYouTube、Tik Tok。それも長いものは敬遠されるようで……。情報提供の仕方を考え直さないと、とまさに実感しているところです」(近藤さん)

冊子とWebの2本立てを、新たな目標に

 そうした意見を受け、社長や上長とも話し合ったところ、現場の社員が多いという理由から、手軽に読める紙社内報は続投の意向で決定したそうですが、テキスト量は抑える方向に。また、配布量も今まで一人一冊だったものを減らし、各職場で回し読みしてもらう方法を検討中だとか。

 加えて、今後力を入れようと考えているのが、Web版です。現在も、社内イントラに『ノバビタ』のコーナーを設けていますが、冊子をそのままPDF化しているだけのせいか、閲覧数は伸び悩んでいます。それを改善しようと、早速始めたのが、企画ごとの分類。まずは、それを進めつつ、動画や独自のWebコンテンツにも取り組みたい、と意欲を燃やしています。

今後はWebならではのコンテンツにも注力していく予定です
今後はWebならではのコンテンツにも注力していく予定です

元気は笑いから、欠かせない笑いのエッセンス

 そしてもう一つ、各方面にヒアリングする中で改めて気づかされたのが、表紙に次ぐ『ノバビタ』第2の顔・表4への期待の高さでした。ここは、旬の時事ネタをパロディにしてスタッフに登場してもらうコーナーですが、表紙と同じくらい「出たい」という声が多いほど人気なのだとか。

 「笑えるもの、おもしろいものがテーマで、これまでフワちゃんや東京リベンジャーズ、オリンピックのピクトグラムなどなど、いろんなことをやってきましたね。でも、こここそ、まさに悩みどころで。ずーっと考え続けてもいいネタが浮かばないことも多く、毎回苦しみます」と話す庄司さん。

さまざまな工夫を凝らして、“第2の顔”の表4を盛り上げます
さまざまな工夫を凝らして、“第2の顔”の表4を盛り上げます

 近藤さんもこう続けます。「『ノバビタ』をつくるようになってから、おもしろいって何だろう? とすごく考えるようになりました。人気がある芸人さんやお笑いも何か理由があるからウケているわけで。そこを分析、研究するようになりましたね。でも、よく考えれば、笑いって最高のビタミン剤。その意味では、一番編集方針に沿ったコーナーでもありますし、何より当社は人を楽しませることに貪欲な会社なので(笑)、いつも真剣勝負です」

 最近、話題を呼んだのは、昨年12月号の婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』のネタ。18人の候補者役は全員ノリノリでなりきってくれたそうで、想像以上の出来に仕上がったとか。反響も絶大だったため、今年の12月号はこの女性版にすることを決定。

 変えていくものと、守っていくもの。そのバランスを見極めながら少しずつ進化していきたい、と語るお二人。コロナが落ち着き、活気を取り戻してきた現場とスタッフに最強のビタミン剤を届けるべく、奮闘を続けています。

念願の二人体制になり、さらに面白く、社員のビタミン剤になる『ノバビタ』をつくっていきます
念願の二人体制になり、さらに面白く、社員のビタミン剤になる『ノバビタ』をつくっていきます

  • 社内報『ノバビタ』
    創刊:2008年
    発行部数:1,500部
    仕様:A4判、4色、16ページ
    発行頻度:月刊

  • 会社情報
    URL: https://www.novarese.co.jp/

 


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