社内報ご担当者が常に抱えている悩み、それは企画のネタ探しではないでしょうか。「自社の従業員に興味を持ってもらう企画とは?」「他社ではどんな企画を立てているのだろう」と考え続けるご担当者も多いことでしょう。
そんな皆さまに社内報企画のヒントにしていただこうと、弊社が開催している「社内報アワード」に寄せられた数多くの企画事例を、ジャンルごとに厳選してご紹介します。貴社の社内報をより一層充実させるために、参考にしてください。今回のテーマは「グローバル」です。
タイ工場再生のキセキ
(株式会社八幡ねじ/『YY News+』)
創業の精神とその実践、成功体験の次世代への継承と、社員の若返りと業務のIT化との狭間で、「変えるべきこと」と「継承すべきこと」を明確にするために、自社の発展に貢献したベテラン社員に焦点を当てるシリーズ企画を実施。この回では、大混乱から復活したタイ工場の社長にフォーカスし、厳しい状況の中での社長就任から、どのような考えや行動を経て工場再生という偉大な功績を残すことができたのかを紹介した。タイトルの『キセキ』は、奇跡と軌跡の2つの意味を持たせている。タイ工場社長インタビューページでは、再生への困難な道のりの“キセキ”をリアルに伝え、続くページでは、工場再生の様子をわかりやすく伝えるために、マンガで表現した。
国内・海外のイチオシ!! ご当地情報
きっかけは、読者モニターからの「本社に出張した時の、おすすめのおみやげやお店を知りたい」という声。それなら、全国に支社があり、海外で働く従業員がいる自社だからこそできる企画にして、国内外のさまざまな拠点で働く仲間がいることを知ってもらい、一体感醸成を促そう、という狙いで立案。海外と全国各地の従業員に協力してもらい、観光ガイドブックには載っていないような、地元ならではの情報を紹介し、出張や旅行時に役立ててもらえる誌面を作り上げた。読者の興味をそそるように、誌面には紹介する場所の風景とともに、紹介者の笑顔や楽しげなポーズの写真を添えた。その写真も、角版と切り抜きを交えてメリハリをつけ、エアメイルの雰囲気漂う罫線を使って非日常的な雰囲気でまとめた。「読みたい!」「行きたい!」「この人に会ってみたい!」という読後感があり、グループの一体感醸成に貢献した。
[重工業]
グローバルの中の○○○○○
立ち位置を変えて見えてくるもの
※○○○○○部分は企業名のため伏字にしています
日本に駐在する外国人社員の座談会を行い、彼らの客観性を活用し、日本法人である自社がグローバルの中でどのように認識されているのかを社員に伝え、モチベーションの構築に役立てる企画。グローバルにおける日本独自の強みや改善点について知りたいという社員の声に押されて実現した。座談会参加者は、日本にすでに数年間滞在し、自国だけでなく日本においても、優秀な業績を上げ、日本人チームを牽引した経験を有する人々。物事を深く考え理解する能力や、新しい考えを他者から積極的に学び吸収する姿勢、そしてそこから生まれる斬新な発想など、彼らが日本で過ごす中で発見した日本の強みなど、座談会で語られた客観性に富んだ意見は大きな影響力を持ち、同時にグローバルから見た自社および社員の強みを浮き彫りにするのに、大きな効力を発揮した。
[化学]
米州○○○○○の現在地
※○○○○○部分は企業名のため伏字にしています
米州の拠点が開設90周年を迎えたことを機に特集。その長い歴史の中でどのような成長を遂げてきたのかを紹介した。構成は、「米州の拠点の3人のマネージャーへのインタビュー」(自社の米州での歴史や現在のビジネス、描く未来などを伝える)、 「米州で行っている3つのビジネス部門紹介」(各部門の社員に仕事内容を聞き、どんなビジネスを行っているか理解を促す)、「米州のオフィスや、そこで働く仲間の様子を紹介」(米州で働く社員も自分たちの仲間であると身近に感じてもらう)。掲載後は、日本の社員から「業務で関わりがあるのでオフィスの様子を知ることができ、良かった」「メールや電話でやり取りしていた社員が掲載され興味深かった」などの声が届いた。
[金融]
ミャンマーにおける事業展開 ~その現在位置と未来への布石~
ヤンゴン出張所開設100周年の記念特集。今後一層経済発展が見込まれるミャンマーという国において、自社がライバル企業より強みを発揮してきたという歴史的事実をグループ全体に訴求するとともに、先達の功績を引き継いで現在どのようなビジネスを展開し、今後どのように拡大しようとしているのか、最新の取り組みを紹介することにより、自社とミャンマーという国の関係を理解してもらおうと考えた。硬いテーマを やわらかく伝えるために、文字の詰め込みを避け、写真のレイアウトも含めて、読みやすい誌面デザインに仕上げた。
[商社]
グローバルで活躍していくために必要なこととは~参加者が語るグローバル研修~
中計に取り入れられた全社戦略の1つが「グローバルに対応できる人材開発の推進」で、従業員からも注目されていた。その一方で、研修内容を発表する機会がないことから、具体的な取り組みは周知されにくいという現状が。そこで、研修の参加者の座談会を開催し、参加者ならではの意見に焦点を絞り、記事を作成。研修参加者による生の声を読者に届け、その後の展開、今後の展望までを周知・理解してもらうことで、自分事化と意識改革につなげることを企図した。座談会誌面はありきたりな誌面デザインになりがちなところ、発言者を顔写真で提示したり、程よくカラフルな色使いにしたりして、最後まで飽きさせずに読ませるよう工夫した。
[化学]
急速に発展するアジアの最前線
戦略経営計画で、北米に次ぐ重点テーマであるアジアでの事業。アジア各国ともに著しい経済成長を見せている中で、今後さらに事業を拡大していくために、アジア事業の最前線ではどんなことに取り組んでいるのか。その先にどのような展望を描いているのか。国内業務に従事する従業員にも、アジア市場の成長の勢いを感じてもらうことで、従業員のモチベーションアップにつなげ、より高い目標を持って仕事に取り組んでもらうことを狙い、企画した。興味喚起のために、まずはアジア市場のポテンシャルについて、グラフを多用して視覚面から訴求。続いて、アジアの中でも特に急成長を遂げている3国を採り上げ、現地支社や工場の様子の臨場感あふれる写真をちりばめながら、現地ルポ&トップインタビューで活気あふれる現状を伝えた。
[総合電機]
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