2025年の幕が上がりました。「一年の計は元旦にあり」と言いますが、その年の動きを感じ取る一助となるのが、新春のTOPメッセージです。
そこで、ウィズワークス株式会社で社内報制作をお手伝いしている企業様の新春号「TOPメッセージ」をテキストマイニングし、頻出ワードを抽出してみました。貴社の新春TOPメッセージで頻出するワードと一致するものはあるでしょうか? 両者を照らし合わせながら読むと、2025年の社内報企画のヒントが見つかるかもしれません。
新しい日常が定着した新春。TOPは何を語る?
2021年にも同様の抽出をしましたが、その頃はコロナ禍の真っただ中。未曽有の事態を乗り越えるためには、それまでの常識を捨て去り、変化に適応する必要がありました。当時は社内報ご担当者も、取材する、冊子の社内報を手渡す・机上に配布するといった当たり前のアクションができなくなり、発行頻度や媒体そのものの見直しを行う転機となったことと思います。そんな状況下での新春TOPメッセージは、目の前に広がる厳しい現実を打開して未来を切り開くための決意をひしひしと感じさせるワードが並びました。
では、新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから1年半以上が経過した2025年の新春TOPメッセージには、どのような言葉が頻出したのでしょう。
第1位:「事業」(67回)
2位以下を引き離してもっとも登場回数が多かったワードは「事業」でした。それに紐づく言葉としては、下記が多数見られました。
〈関連ワード〉
お客様 計画 推進 成果 新設 規模 競争 需要 長期 創出 市場 競合 創造 イノベーション 知恵 ロボット デジタル 構造
※重複しているワードはまとめています(2位以下も同様)。
コロナ禍の頃に比べて、とがった言葉が少ない印象の結果となりました。急激な変化への対応が必須だった時間を経て、冷静に事業を拡大していく経営方針の現れなのでしょうか。
第2位:「経営」(40回)
”経営の神様” 松下 幸之助は「人間が計画を立てて行なう活動なり営みは、すべてこれ経営ということになる」と言っています。そう考えると、関連ワードに上げた言葉の数々も、すべて納得がいきそうです。
〈関連ワード〉
理念 ビジョン パーパス 価値 戦略 社会 期待 変化・変革 改革 革新 収益・利益 増収・増益 実行 コスト 効率 投資 信頼働きがい ウェルビーイング
第3位:「グループ」(38回)
持続的な成長を目的に組織再編を進める動きが多くの企業で見られます。海外進出、世界規模での事業展開、拠点や店舗の拡大・統合……。2025年もこの動きは継続しそうです。
〈関連ワード〉
活動 海外 世界 店舗 グローバル 地域 統合 再編
第4位:「力」(34回)
力。チカラ。ちから。シンプルでありながら、すべての源になる言葉が第4位に入りました。従業員一人一人が成長のために挑戦し、力を高めることで仕事に対するやりがいを見出す。そのうねりが部署そして会社全体に波及していく様は、想像するだけでワクワクしますね。
〈関連ワード〉
開発 技術 成長 改善 研究 挑戦 努力 チャレンジ 意識 アイデア 工夫 やりがい DX 強化 行動
第5位:安全(33回)
2024年は元旦に能登半島地震が発生。その後も台風や大雨、酷暑など自然災害の恐ろしさを改めて意識する1年となりました。労働災害の防止や従業員の心身の健康維持も、経営における重要改題です。「安全」が上位に入ったのは、BCP(事業継続計画)やさらなる安全対策への取り組みを2025年も重要視する企業が多いことの現れと思われます。
〈関連ワード〉
災害 環境 健康 防災 防止 事故 過去 非常時 自然 ルール遵守
6位以下は、下記のワードが続きました(重複した言葉や類義語はまとめています)。
コミュニケーション 家族 自主 自立 共有 風土 チーム 概念 柔軟 時間 存在 感謝 支援 目線
別角度での抽出結果は……
今度は、「1企業のTOPメッセージに登場したワード」という条件で抽出してみました。1つのメッセージ内に同じ言葉が何度登場しても「1回」となります。その集計結果は、下記のようになりました。
◆ 第1位:価値、力、業務、課題
◆ 第2位:計画 、経営 、事業 、成長 、グループ
◆ 第3位:未来 、期待
◆ 第4位:環境 、自分 、準備 、効率 、目標 、活用 、努力 、改善
◆ 第5位:結果 、重要 、世界 、理解 、対応 、売上 、達成 、施策 、発展 、実現 、変化 、利益 、社員 、社会
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2021年と比較するとコロナ関連ワードはすっかり影をひそめ、コロナ禍を乗り越えたことで得た新しくも力強い常識や価値観を、さらに押し進める姿勢が感じ取れました。
さあ、新しい年の始まりです。あなたの会社のTOPメッセージをじっくり読みこんで、2025年も有意義な社内報企画を発信していきましょう!
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