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社内報でやりがちなミスと対応策 ベスト・ナレッジ

どんな業務でも言えることですが、社内報制作でもミスはしたくないものです。最近はオープン社内報が増え、社内報を採用ツールに転用する動きも活発になっていて、社外に出るものでミスというのは絶対に避けたいところです。いいえ、そもそも「社外に出すものではないし、多少のミスは、まあいいか」というものでもありません。

だた、ヒューマンエラーは起きてしまうもの、ということも事実。ならばその対応策を身につけて、少しずつでも精度を上げていきましょう。社内報制作のいくつかの局面を切り取り、場面ごとに起こりがちなミスとその対策を考えていきます。

【企画・進行ミス】企画立案はじっくりやるべし!

 あなたは企画を考えるとき、何を入り口に考えますか? 話題のテレビ番組や流行語、時事ニュースをヒントに「ああいう見せ方をしたら、読者の目を引くのでは?」と考えてみたりしませんか?

 それ、企画の入り口としては、危険です。入り口はあくまで「その企画の実施目的」や「ねらい」を明確にすることであるべきです。「見せ方」は、その実施目的を伝える手段となります。この入り口でしっかりと企画の目的を咀嚼しないまま進んでいってしまうと、行きつく先は「企画倒れ」という悲しい結末となる可能性が高いです。

 また、企画立案は次号の動きだしの時ではなく、半年または年間でプランを組み立て、緻密なスケジュールを組むことをおすすめします。この「緻密」というのは、「その通りに進まなければならない」ということではなく、状況に合わせて柔軟に対応するためにも必要となります。「緻密」と「柔軟」。相反するように感じるかもしれませんが、取材期間■日とか、入稿日■月■日とか、早めに決めておくことで、動く目標が明確になり、スムーズな進行ができるようになります。 
 全体の動きが把握できるようになるため、予想外の出来事が起きても「ここで■日の余裕がある」「ここは動かせない」など、状況に合わせてフレキシブルな対応が可能になります。

企画・進行におけるミス撲滅ナレッジ

  • 実施目的が果たせる内容か、十分に練り上げる
  • 半年か年間で予定を立て、スケジュールの見える化を
  • 全体感を把握しつつ、細かい節目で進行チェック

【誌面構成ミス】伝わりやすさ読みやすさを考えるべし!

 企画を練り上げたら、今度は見せ方を考える番です。メッセージを届けたいターゲット層に興味を持ってもらうためには、どんなテイストのデザインで、どんな言葉を選べばいいのかを、考えていきます。

 その時に気を付けたいのが、「てんこ盛り」と「独りよがり」です。「てんこ盛り」とは、文章の詰め込み、写真の点数過多と、伝えたいことをあれもこれもと入れ込んでしまうこと。結果的に、圧が強い誌面となり、読者は目をそむけたくなってしまうかもしれません。

 「独りよがり」というのは、編集者の思いが空回りしてしまうケースのこと。「今人気の若者言葉を使って盛り上げよう」と頑張っても、読者に伝わらなければ残念な結果になってしまいます。

 しかし、担当者だからこその「熱い思い」は悪いことではありません。これを生かすために、客観的なチェックを織り交ぜるようにします。上司や同僚といった第三者に見てもらい、伝わる誌面になっているかを冷静にチェックしてもらうのです。

誌面構成におけるミス撲滅ナレッジ

  • 素材を盛り込みすぎていないか、第三者の目でチェック
  • 伝わる誌面になっているか、編集部以外の人にも見てもらう
  • 伝えたい部分が強調できているか? 俯瞰して再検討

【取材ミス】共通認識を図るべし!

 社内取材を実施する企画では、人選をしなければなりません。ここで起こりがちなのが、社内に対する政治的配慮です。社内報ですから、どこかの部署に偏ることなく、平等に多くの従業員を採り上げたい、という事情は理解しますし、そうすることで閲読率が上がるという一面もあります。

 ただ、読者ターゲットが明確な企画の場合は、思い切ってそこにズバンと刺さる人選に舵をきってみてはいかがでしょう。そうすることで企画の趣旨が明確になり、読者にメッセージが届きやすくなるからです。

 さまざまな部署から多くの従業員を、という部分については、例えば連載企画などで忘れずにフォローしましょう。

 取材をお願いする際には、社内といえども依頼状を送り、文字で企画内容や依頼内容を伝えるほうが安心です。ただ、一方的に依頼状を送るだけでは、どこまで共通理解が図れているのかわかりません。これができていないと企画のミスになりかねませんから、できれば電話やオンライン会議で企画の目的や取材の意図、どんなことを話してほしいかといった詳細を伝えておきます。そして取材前日にはリマインドメールもお忘れなく。

取材におけるミス撲滅ナレッジ

  • 企画趣旨に合った人選をする
  • 取材相手と、企画の趣旨や話してもらう内容について、共通認識を持つ
  • 取材の場所・時間・内容は前日に相手に念押し
  • 話しやすい雰囲気を心掛け、話の内容に合わせた臨機応変なインタビューを行う

【撮影ミス】場数と撮影枚数で対処するべし!

  社内報ご担当者がインタビュアーもカメラマンも務める場合は、取材中はあわただしくなる可能性が高いです。撮影時間が減ってしまい、狙った写真が撮れなかったというミスを防ぐために、カメラのバッテリーの充電や記録媒体のチェック、試し撮りは前日のうちに完了しておきましょう。さらに、アングルや表情、背景、視線のあるなしなど、撮りたい写真を書き出しておき、取材当日はそれをチェックしながら撮影していくと、効率よく取材が進みます。

 そして、時間が許す限り、多くの枚数を撮るようにしましょう。たくさん撮っていれば、何枚かは良い写真が撮れているものです。また、デジタル機器は何が起こるかわからないという怖さがあります。これは筆者の実体験ですが、撮影後に記録媒体をパソコンに差し込んだとたんにデータがすべて消えたという事故も起こり得ます。そんな不測の事態に備え、できれば複数人数で撮影しておきましょう。近年はスマートフォンのカメラも著しく進化しているので、これを活用しない手はありません。

撮影におけるミス撲滅ナレッジ

  • SDカード、バッテリー等予備や充電を前日のうちにチェック
  • アングルや表情、背景、視線のあるなしなど、必要な写真を書き出しておく
  • 数打ちゃ当たる! 枚数はできるだけ多く
  • 不測の事態に備え、できれば複数人数で撮影する 

 もちろん、ほかにもミスしがちな場面はありますが、一人で抱え込まず、周りと協力し合ってミス撲滅の意識を高めていけば、きっと解決策はあります。意識すること、周りと協力すること。この2つを心掛け、効果を発揮する社内報づくりを目指しましょう。


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