初めまして。文章を書くのが苦手なのに編集の道を歩んでいる、おうどんと申します。業界誌の記者経験を経て、社内報のディレクターをしている私があなたの社内報ライフに役立つコラムをお届けします!
私がおもちゃ業界誌の記者になって初めて行ったのは、「仮面ライダー新作発表会」の取材でした。ライダーが登場して、ストーリーの説明があったり、テレビ局や制作会社、おもちゃメーカーの偉い人たちのあいさつがあったり……。当時は撮影も自分で行わねばならず、「話を聞き逃したらマズイ!」と、とにかく夢中でたくさんメモを取りました。
なんとか取材を終えて記事を書いてみたものの、編集長からなかなかOKがもらえません。今なら10分もあればまとめられるような短い記事だったのですが、何度書き直しても戻ってきます。どこがいけないのか、聞いてきた通りに書いているつもりなのになぜ??? 混乱している私を見かねた先輩が、私の文章に何が欠けているか教えてくれました。
それは、「誰に向けて記事を書くのか」。取材でのメモを見返しても自分が読者に「何を伝えるべきなのか」、私はまったく考えていませんでした。つまり、読者にとって重要な情報を取捨選択して、記事を書かなくてはならなかったのです。
雑誌でも社内報でも同じことが言えるのですが、書いた文章の向こうには読者がいます。その読者はどんな人なのか? その読者が知りたい情報はなんなのか? 自分はその読者に何を発信したいのか? 自分が読むだけならどんなふうに書いても自由ですが、読者に向けて文章を書くときは、必ず「誰に何を伝えたいのか」を自問しながら書く癖をつけましょう。
この感覚が身に付くと読者に伝わる文章が書けるようになりますよ!