10月の「社内報アワード2021ONLINE EVENT 4DAYS」では、ICP部門の決戦をご覧いただけましたか。最終プレゼンテーションに臨んだ10社とも素晴らしいインターナルコミュニケーション施策を展開していて、宝物のような貴重なナレッジに満ちあふれていました。
「応募していないし、自分にはあまり関係ないかな」と、ご覧になっていない方もいらっしゃるかもしれませんが、関係ないなんてことはありません。なぜなら、社内報にかかわるすべての人が「ICP」と言えるからです。「そう言われても、実感がわかない」という方に向け、今回はICとICPについて改めてお伝えします!
IC=インターナルコミュニケーションって何?
ICとは何なのか。企業によって変わる要素もあるので一概には言えないのですが、共通点をまとめると、「永続的に企業価値を向上させるために、関係組織と協力して、社員のエンゲージメントを高い状態に保ち続けることをミッションとした役割」です。平たく言うと「社員のモチベーションと、自社へのエンゲージメントを高めて業務の質を向上→自社の価値・競争力を上げる。それを達成するために、社内のさまざまな部署と協力しながら、いろいろな施策を行うこと」です。
ポイントは、「企業価値を上げる」「自社の競争力を高める」、つまり経営と密接な関係にあるということ。そして、「社内のさまざまな部署と協力しながら」それをやり遂げるということ。
「それ、社内報と同じでは?」と思われたかもしれませんね。その考えは、○でもあり×でもあります。確かに、社内報の発行目的を組織課題と紐付け、その解決のために発行し、成果を出す、という点においては「○」です。では何が「×」なのかというと、ICは、社内報に限らず、あらゆる方法を使って目的を遂行するという点です。具体的にどんな方法があるか、いくつか挙げてみます。
ICの方法
- 社内報(紙、Web、アプリ、動画など)
- 社内SNS
- 全社イベント(朝礼、表彰式、運動会、部活動、忘年会など/リアル、オンライン)
- 社内放送(動画、ラジオなど)
- One on One
- クレド
- デジタルサイネージ etc.
ICPって誰? ……それは、あなた!
社内報もICの1つです。ですから、ICPは社内報ご担当者に関係ないということはなく、むしろ、社内報担当者はICPなのです!
いまさらの説明となり恐縮ですが、ICPとは「インターナルコミュニケーション・プロデューサー」のこと。書いても読んでも長いので、インターナルコミュニケーションを「IC」、インターナルコミュニケーション・プロデューサーを「ICP」と略しています。ぜひ覚えておいてくださいね。
IC = インターナルコミュニケーション Internal Communication
ICP = インターナルコミュニケーション・プロデューサー Internal Communication Producer
ICは急速に進化中。「社内報アワード」には部門を新設
近年のICの進化を受け、「社内報アワード2021」では、ICP部門を新設しました。この部門の審査対象は、「経営環境の変化や社員のニーズに対応しながら、ICの推進の仕組みを改善・改革する活動に、1~3年にわたり取り組んでいる担当者」。つまり、社内報の企画という「作品」ではなく、「担当者の取り組み」を審査します。
注目していただきたいのは、「ICの推進の仕組みを改善・改革する活動」という点。「永続的に企業価値を向上させるために、関係組織と協力して、社員のエンゲージメントを高い状態に保ち続ける」というICのミッションを、「社内報を含めたあらゆる方法を使って遂行し、その仕組みを改善・改革した(または、している)」担当者(=プロデューサー)の、活動内容を審査する、ということです。応募用紙に記載された情報から審査員が厳しく審査し、「改善・改革の結果、高い成果を上げた」と評価されたICPは、最終選考用のプレゼンテーションを行います。
本年は、部門設立初年度にもかかわらず、ICを積極的に活用する企業30社からご応募いただきました。書類審査を通過した11社が最終選考へと進み、10月の「社内報アワード2021 ONLINE EVENT 4DAYS」でファイナル・プレゼンテーションに挑みました。「社内報アワード」のICP部門 審査員の採点と、オンラインイベントご視聴の皆様の投票も加えた結果は、下記のとおりです。
社内報アワード2021 ICP部門 最終プレゼンテーション 発表者
株式会社リクルート マリッジ&ファミリー事業本部 事業推進G
producer:桑原 史帆さん
株式会社ファイブグループ コーポレートコミュニケーション部
producer:式地 知美さん
ヤフー株式会社 コーポレートコミュニケーション本部
producer:高橋 正興さん
(企業名の五十音順)
- エン・ジャパン株式会社 ブランド企画室 広報
producer:清水 朋之さん
- セムコホールディングス株式会社 開発部
producer:森田 宏さん
- 株式会社ニトリホールティングス 組織開発室
producer:坂本 綾佳さん
- パナソニック株式会社 コネクティットソリューションズ社
エンタープライズマーケティング本部 カンパニー広報室 統括担当
producer:牧 尚代さん
- 株式会社マクロミル コーポレートコミュニケーション・IR本部
producer:下瀬 貴子さん
- LINE Fukuoka株式会社 Marketing Communication室
producer:青木 真理さん
- ロート製薬株式会社 広報・CSV推進部
producer:徳永 達志さん
- 外貨ex byGMO株式会社(旧称:ワイジェイFX株式会社)経営企画部
producer:山口 麗奈さん
※都合により1社が辞退し、最終審査には10社がエントリー。
プレゼンテーションを行った各ICPに共通して言えるのは、今抱えている組織課題を解決するために、従来の方法やツールにとらわれることなく、柔軟な発想で課題解決に取り組み、壁を乗り越えている、ということです。そのナレッジは業種や企業規模が違っても有効な要素が多く、貴社の課題解決に応用できるかもしれません。なにより、各社のプレゼンテーションを見ることで、自分もICの一翼を担っていることを感じ、ICPとしての今後の取り組みのヒントを得られると思います。
この貴重なプレゼンテーションは、アーカイブ動画としてご覧いただけます。まずはこちらをチェクしていただき、ぜひ、貴社の組織課題解決に生かしてみてください。そしてその取り組みを、来年の「社内報アワード」で全国のICPに共有してください! 「社内報アワード2022」コンクールの応募は、2022年2月開始予定です。詳細が決まり次第、ウィズワークス株式会社の公式サイトでお知らせいたします。
[編集部Pick Up]