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アソビゴコロのある、頼れる同僚のような社内報が グループの輪をつなぐ(カルビー株式会社)

カルビー株式会社 の間瀬 理恵さん(写真左)と箱守 真紀子さん(写真右)
プレゼンテーションを行った、カルビー株式会社 コーポレートコミュニケーション本部 広報部 広報課の間瀬 理恵さん(写真左)と、箱守 真紀子さん(写真右)

2020年10月6日(火)~9日(金)に開催した「社内報アワードONLINE EVENT 4DAYS」では、上位入賞を果たした優秀企業10社による、社内報制作の事例発表を行いました。「社内報ナビ」では、各社の発表内容を紹介していきます。

第4回は、カルビー株式会社様。「社内報アワード2020」では『Loop』3月号が、紙社内報部門 一冊子(20ページ以上)でゴールド賞に輝きました。受賞号の特集企画のテーマに至った経緯や、インターナルコミュニケーションの要となるものについて、コーポレートコミュニケーション本部 広報部 広報課の間瀬 理恵(さとえ)さんがお話しくださいました。

「アソビゴコロ」を大切にした社内報を目指して

 皆さんは弊社の社名の由来をご存じですか? カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を合わせた造語です。弊社は1949年に広島で創業、創業者の松尾 孝が人々の健康づくりを目指して「カルビー」と名付けました。ポテトチップス、じゃがりこ、フルグラなどの食品を製造販売しております。CO2削減、フードロス削減を中期経営計画に盛り込んでおり、今回受賞した号も環境についてのテーマが出てきます。

 従業員数は連結で4,000人、単体で2,000人弱。営業所、工場、グループ拠点は全国に散らばっています。海外は9つの国と地域で展開しており、社内報の中から必要と思われる部分を英訳しPDF化して配布しています。

 コーポレートコミュニケーション本部は全てのステークホルダーに対して、さまざまなメディアを通してコミュニケーションする窓口です。社内報を編集している広報課はその中にあり、2人が兼任で制作にあたり、その他に全国の拠点それぞれにいる25人の社内報委員が情報を送ってくれます。

社内報の変遷

  • 1960年:新聞型で創刊
  • 1970年:『かっぱ』という誌名で雑誌型に
  • 1978年:『カルビー』という誌名に変更
  • 2006年:社内公募で現在の『Loop』という誌名に変更。社内の連帯感を深め、永遠に幸せの輪がつながってほしいという想いが込められている

 紙の社内報はカラー20ページだて。月刊でしたが、2012年にイントラネットの『LOOP+WEB』が始まり、現在では隔月発行に。紙の社内報は556号を数えます(2020年10月現在)。配布先はグループ従業員、OB・OG、お取引先などで、3,200部発行。

 イントラは速報性を重視して、記事は随時更新。PC貸与がない工場勤務の従業員には出力を壁に貼り出して読んでもらっています。今後、工場の従業員にもiPhoneが支給されることになり、イントラの閲覧率が上がると思われることから(iPhoneから閲覧可能)、11月にリニューアルしました。

 2017年までの『Loop』の編集方針は、「情報を広く提供し、カルビーで働くことへのモチベーションアップにつなげる」でした。2018年からは、「私の生活を豊かにする情報がたくさん詰まってる。これを読むと、元気や勇気がもらえて、カルビーをもっと好きになる」にコンセプトを変更。「頼れる同僚のような存在」、カルビーについて聞いたらすぐに答えてくれる同僚をイメージして、リニューアルしました。

 目標は「売れる社内報」。「この情報ならお金を出してもいい」と思わせるクオリティーを目指しています。そして、「“等身大”と“アソビゴコロ”を大切に」というサブタイトルのように、楽しいけれどためになる、ためになって面白い編集を心掛けています

2018年にコンセプトを一新。目指すは「売れる社内報」
2018年にコンセプトを一新。目指すは「売れる社内報」。それほどの高いクオリティーを目指している

受賞冊子の特集は、森→木→枝→葉の流れで編集

 今回ゴールド賞をいただいたのは、2020年2月28日に発行した『Loop』3月号。特集テーマは「これからの企業の話をしよう」です。2016年、北海道に台風が初めてやってきて、カルビーのジャガイモ畑が被害を受けました。ジャガイモは1年に1回の収穫で、使っているのは主に北海道産です。2016年の台風の影響で2017年4月ごろからジャガイモが足りなくなって発売を中止した商品もあり、世に言うポテチショックが起きました。

 加えて、2017年から毎年九州で豪雨があり、鹿児島工場が操業できなかったり、流通の問題が起きたりしました。これはもう、今、環境について本気で考えないと、カルビーの未来はないと思い、この特集を企画しました。

 2019年5月に発表された中期経営計画の目標の中にCO2削減とフードロス削減があること、ESG推進室が2020年4月からサステナビリティ推進室に変わるタイミングだったことも背景にあります。また、2019年10月にポテトチップスの賞味期限が4カ月から6カ月になるという社内的には大きな出来事もあり、これも今回いい流れで組み込めたと思います。

「全体から個へ」という流れを、「樹」を使って表現

 特集について、社内報アワードの審査講評では、「世界の環境という大きな課題から個人の行動変容を促す内容へと向かう構成も見事」という、うれしい言葉をいただきました。具体的には下記のような流れで展開しています。

受賞した冊子で実施した特集企画の構成
受賞した冊子で実施した特集企画の構成。会社全体の問題から一人ひとりが取り組める問題へ、という流れを作った

 特集の始まりとなる「森」では、たくさんの環境課題の中から、食品会社にとって重要なテーマとして、気候変動、海洋プラスチック・廃プラスチック、食品ロス、資源枯渇を選択しました。

1冊子のコンテンツと、特集の扉ページ
1冊子のコンテンツと、特集の扉ページ
「森」のページ。日本と世界が抱える環境問題を端的にまとめている
「森」のページ。日本と世界が抱える環境問題を端的にまとめている

 「木」では、サステナビリティ推進室長にインタビュー。この中で、「社会共生、持続可能社会の実現という中計の重点課題に、本気で取り組まなければ手遅れになる危機感を感じている」「今やらないと20年後、あるいは30年後にカルビーの商品はなくなってしまうかもしれない」と、室長は言っています。文字の多いページですが、室長の周りに葉っぱを散らして小動物っぽくかわいく演出したことで、癒しの雰囲気が出せたと思っています。

「木」のページ。文字量は多いがイラストや色合いでナチュラル感を演出
「木」のページ。文字量は多いがイラストや色合いでナチュラル感を演出し、圧迫感の解消に努めている

「枝」では、ポテトチップス賞味期限延長を取り上げました。2014年からプロジェクトで取り組み、2019年にやっと実現できた活動で、リーダーと2人のメンバーに苦労を語ってもらいました。ポテトチップス発売当時からの変遷を載せたのは、広報資料としても活用できると思ったからですが、他部署でも使いたいと言われて、これがまさに「役に立つ同僚」という感じでよかったと、自画自賛しています。

「枝」のページでは、ポテトチップス賞味期限延長について採り上げた
「枝」のページでは、ポテトチップス賞味期限延長について採り上げた。5年にわたるプロジェクトで実現した活動の苦労話を、リーダーと2人のメンバーに語ってもらった

 次の見開きも「枝」です。今までやってきた多くの環境対策活動をQ&Aスタイルで紹介しています。ジャガイモの残りかすを100%近くリサイクルしているなど、硬めの内容に対して、クイズやあみだくじというアソビゴコロを加えて編集しています。このアソビゴコロで“読んでもらえるページに”なったのではないか、と思っています。

こちらも「枝」のページ。多くの活動をQ&Aスタイルで紹介
こちらも「枝」のページ。多くの活動をQ&Aスタイルで紹介。キャッチを口語調にするなど、トーンを変えて飽きさせない工夫をしている

 最後の「葉」には、個人でできる活動を掲載しました。硬い話が続く企画の最終ページですから、ふっと息を抜けるようなかわいいデザインに仕上げました。100項目くらい載せようかとも思ったのですが、職場編とプライベート編に分けて、すぐに実践できることに絞って掲載しました。

「葉」のページ。短冊のような枠内に、個人が今すぐ実践できる活動を掲載
「葉」のページ。短冊のような枠内に、個人が今すぐ実践できる活動を掲載。ここまでのページとガラリと変わるページデザインが印象的

編集者が楽しむことを大切にして

 特集以外の企画は次のようなものがあります。

定例企画

  • かっぱ通信
    イントラのニュース&トピックスから記事を集めたり、社内報委員からの情報を掲載したり。私が食について書いたコラムもあり
  • Happy Information
    その名の通り、出産や結婚などおめでたいことを取り上げる人気ページ
  • BRAND NEW DAY!
    新商品を紹介するコーナー。3月号ではシンポテトというカルビー史上最薄の商品を、浮いているイメージの写真で紹介。撮影はカメラマンに依頼
  • カルビトの流儀
    特集に関連した部署の「できる人」の仕事観をドラマ仕立てで紹介。文章を読ませるページ

 企画の構成、タイトルの付け方などは、週刊誌をヒントにすることが多いです。雑談などにもネタが転がっているので、それをどう拾い上げていくか、常にアンテナは張っています。

 最後に、大量の文章データから有益な情報を取り出すテキストマイニングを今回の応募用紙でやってみました。応募用紙の文言からAIが選んだ文字は、「社内報」はもちろん、「中期経営計画」と並んで「アソビゴコロ」が大きな文字で出てきました。社内報づくりでも、編集者が楽しみながら制作することが大切だと思います。

 

  • 冊子社内報『Loop』        
    創刊:1970年
    発行部数:約3,200部
    仕様:A4判、4色、20P
    発行頻度:隔月刊

  • 会社情報
    URL:https://www.calbee.co.jp/

 


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