「初めての社内報づくり、7つのアクション」の第2回です(第1回から読みたい方はこちら)。
社内報担当ビギナーさんにお薦め「7つのアクション」
① 社内報づくりの根幹を知ろう
→発行目的、編集方針を確認する
② 新鮮な目で社内報を読もう
→一読者の視点でバックナンバーを読む
③社内報の制作工程を体験しよう
→小さなコーナーでも一連の流れを経験する
④ 読者の声を聞こう
→社内の知人の声を集める
⑤ 社内報づくりの面白さを探ろう
→社内報の仕事の楽しみを見つける
⑥ 社内報づくりの難しさを考えよう
→社内報の仕事の課題を知る
⑦ 制作手順をマニュアルに残そう
→社内報制作の手順を整理する
③社内報の制作工程を体験しよう→小さなコーナーでも一連の流れを経験する
制作体制にもよりますが、できるだけ早い時期に「1コーナーの主担当になり、制作工程を一通り経験すること」は大切です。
制作工程では、おおむね次のステップを踏みます。
社内報(冊子)の制作工程
1.企画立案
2.編集会議
3.取材対象者・執筆者の選定
4.取材対象者・執筆者への依頼
5-1.【取材の場合】:取材、撮影→原稿作成
5-2.【寄稿の場合】:原稿(写真)回収→原稿整理
6.誌面デザイン
7.校正
「制作実務」というと「5.」にフォーカスしがちですが、実際は「1.企画立案」から「7.校正」までステップ一つひとつが重要です。
すべての工程を経験するうちに、進行にどれほど時間を要するのか、また各工程においてネックとなる「落とし穴」のパターンなどがだんだん分かってきます。
そして、7つの工程の中でもとりわけパワーをかけたいところは、最初の「1.企画立案」と「2.編集会議」。担当者が少人数の場合、わざわざ編集会議を開催するまでもないと感じるかもしれませんが、個々の企画の意図や訴求したいことは前もってきっちり共有し、できれば整理・文書化しておくと、後の工程でも生きてくるものです。
④読者の声を聞こう→社内の知人の声を集める
「読者の声を聞く」というとアンケートを思い浮かべる人も多いでしょう。アンケートはもちろん有効な手段ですが、身近な人からざっくばらんに意見を言ってもらうことも、一つの方法です。
- 社内報は、いつ、どこで、どんな風に読んでいますか?
- 興味がある企画は、どの企画ですか?
- 読まなかった企画は、どの企画ですか?
…などを親しい人に聞いてみましょう。
たとえ社内報担当者になって日が浅くとも、社内には同期をはじめ、知人はいらっしゃるはずですね。直接感想を聞くことで、アンケートでは集まりにくい声も拾うことができます。
幅広くたくさんの声を集められるアンケートですが、回答してくださらない人の声は当然知りえません。実は、その集まらない人たちの意見には改善のためのヒントが満載のはずなのに…。であればこそ、アンケートとは違ったチャネルで、声にならない声を拾う努力は大切なのです。
アンケートでは、一般的な傾向として好意的な意見が集まりやすいので、プラスの見解は「7掛け・8掛け程度」で受け取るくらいでちょうどいい、と心得ましょう!
あとは、社内の飲み会(コロナ禍ではリモート飲み会)等、コミュニケーションの場に社内報を携えていって、本音の感想をもらうというやり方もあります。お酒が入り、時に辛辣で耳の痛い意見が出てくるかもしれませんが、そんな声も、社内報をより良く育てるためには必要です。すべてを鵜呑みにせず、まずはどんな風に読まれているか、読者の声に真摯に耳を傾けてみてください。