皆さんが、社内報づくりで「最も好きな仕事」は何ですか? 私、古川が一番好きなのは「取材」。今日は皆さんに、取材を成功させるヒントをご紹介していきます。
社内報の取材を成功に導く2つのルール
さて、取材を成功させるために必要なことが2つあります。
1.取材の目的を明確にすること
2.取材の準備を徹底すること
この2つができていれば、8割は上手くいきます。8割上手くいけば、成功といえますね。
まずは、「1.取材の目的を明確にすること」について詳しく見ていきます。
取材の目的を明確にしよう
社内報の実務を考えるときには、「取材」「原稿作成」「デザイン」などと、工程の一つずつを切り離して考えるものではありません。
社内報の編集工程は下の図のように、発行目的・編集方針に即した「企画」という一貫した軸を通す形で、流れています。
取材の前工程には「企画」があり、「企画」の前提として「発行目的・編集方針」があります。「発行目的・編集方針」と「企画」の2つは、その後の工程について、ある意味「手綱を握っている」必要のある、大事な部分です。
取材は、あくまでも「企画ありき」。
落ち着いて考えてみれば当たり前のことですが、つい近視眼的になって、「企画ありき」が抜け落ちてしまうことも意外に少なくありません。取材中に話があちらこちらへ飛んでしまうのも、この認識がそのとき薄れているから起こることです。
取材では、話し手(インタビュイー)に気持ちよく話してもらうことももちろん大事ですから、ある程度話し手に委ね、多少自由に語ってもらう時間があっても構いません。しかし、インタビュアーたるもの、話し手が気持ちよく自由に語っているまさにその間も、取材の「目的」を常に念頭に置いておかなければいけません。
インタビューとは、限られた時間内で聴くべきことを聴き、会話のキャッチボールから企画につながる話を引き出していくこと。話し手の頭の中にある、「その企画」に関連する考えを共有していく作業なのです。
取材は一期一会
取材は普通は一度限りで、やり直しはきかないもの。「聞きたいことを聞き損ねました…」は通用しません。一期一会のインタビューの間、取材の「目的」を常に忘れないことは必須です。このとき同時に、取材の前工程である「企画」のことも意識し、両方を見すえていられれば、取材の舵取りは一層上手くいくでしょう。
えっ、難しそう? でも、取材こそ社内報の仕事の醍醐味。難しいからこそ、上手くはまったときの達成感は格別ですよ。
次回は、「取材を成功させる準備とは?」に続きます。