社内報ご担当者が常に抱えている悩み、それは企画のネタ探しではないでしょうか。「自社の従業員に興味を持ってもらう企画とは?」「他社ではどんな企画を立てているのだろう」と考え続けるご担当者も多いことでしょう。
そんな皆さまに社内報企画のヒントにしていただこうと、弊社が開催している「社内報アワード」に寄せられた数多くの企画事例を、ジャンルごとに厳選してご紹介します。貴社の社内報をより一層充実させるために、参考にしてください。今回のテーマは「理念・ミッション・ビジョン」です。
未来を創るのは一人ひとりのアクションから
企画
特集(12ページ)/常設・連載/表紙
実施目的
自社の経営理念の中で特に大切にしている「個の尊重」「社会への貢献」を理解し、行動につなげるきっかけづくり。
読者ターゲット
コロナ禍で不透明な状況が続くことが不安、頑張ろうと前向きな気持ちになりたい、といった思いを抱く若手、中堅の従業員。
内容
コロナ禍によりコミュニケーションの手段がオンラインへと変化する中で、自社の強みである「現場起点」「個々の強みを活かすチームワーク」をどのように実現するのか? どんな状況でも、自社らしいチームワークで前に進むことができることを伝えるために、現場から得た気づきを起点にマーケットを動かす取り組みをしているチームを採り上げ、メンバーたちに取材をして、ヒントを提示した。事業ごとにさまざまな工夫と努力で困難を乗り切っているメンバーの言葉には、自社の経営理念を体現することの意味があふれている。
[情報]
メイテックが世の中に貢献できること
(株式会社メイテック/『SYORYU』)
企画
特集(22ページ)/常設・連載/表紙
実施目的
社内報特集の年間テーマは「変革」。世の中や技術が大きく「変革」する中で、全社員が世の中に高付加価値を生み出し続けるため、主体的に「変化・挑戦」する重要性の理解浸透を目指した。その締めくくりとなるのが本企画。「SDGs(持続可能な開発目標)」や「サスティナブルな社会」をテーマに、自社と社員が経営理念である「共生と繁栄」を大事にし、変革に向けて主体的に行動することで、お客様へ高付加価値を提供する。さらには世の中の課題解決に貢献できる。それを発信することで、全社員の「変革」へのモチベーション向上を図ることを目的とした。
読者ターゲット
お客様先で業務するエンジニア社員。
内容
訴求ポイントは、「社会の一員として向き合うべき社会課題があり、私たちだからこそできる方法で解決に取り組むことが使命。そしてそれを可能にし得る技術力や、機会と場が得られる環境にいる」「外的環境変化が激しさを増す中でそれを達成するには、高付加価値の追求、変革が必須」という2点。これらを伝えるために、【PART1】SDGsなどの概要や、エンジニア社員のアンケート結果、有識者取材から、社会課題と自社とのつながりを表現 【PART2】エンジニアインタビュー。世の中の課題に対して、「エンジニアだからこそできる方法」で貢献している社員の想いを伝え、読者の行動喚起を図る 【PART3】社長メッセージ。自社の経営理念と、現在の持続可能な社会への取り組みが重なる点、自社および自社エンジニアだからこそ貢献できる未来への期待感を語り、読者のモチベーション向上をねらった。
BORDER
企画
特集/常設・連載/表紙
実施目的
従業員のありのままの想いや考え、行動を伝えることで、読者の心を揺り動かして自分ごと化してもらい、行動変容を促す。また、自社グループには成長する環境があることなど、組織文化や風土を認識してもらうきっかけとする。いが刺激を与え合い、理解し、認め合うことで、個人も会社も強くなることを伝える。
読者ターゲット
今後グループを引っ張り、中核を担う20代後半~40代前半。
内容
自社グループの強みである「多様な事業」「多彩な人材」を実感してもらうために、さまざまな事業領域、職種、国籍の従業員を見開きで紹介する連載企画。事業内容よりも従業員の「人柄や想い、考え方」に焦点を当てたストーリー仕立てで展開。ページ数は見開き2Pと控えめながら、伝えたいメッセージを軸にメリハリある物語を作り上げることで、短時間でも腹落ちできる誌面にしている。読者の目を惹き付けることと、人柄や業務風景をイメージさせることをねらい、写真は見開き全面を使って掲載。
[化学]
令和2年振り返り動画
「洛和会ヘルスケアシステム 新型コロナウイルス対応の軌跡」
(洛和会ヘルスケアシステム)
企画
特集/常設・連載/表紙/動画
実施目的
2020年、医療、介護、保育の施設を有する自団体が新型コロナウイルス感染症にどう立ち向かったのか。かつてない経験を重ねた職員の思いを知ってもらうために、また、最前線の医療従事者をはじめ、自団体で働く全職員に「感謝」を伝え、「誇り」を持ってもらえることを目的に制作。
読者ターゲット
職員一人ひとり。
内容
日本および世界での新型コロナウイルスの流れ・状況・動向を把握し、その上で当会の出来事を時系列に伝えるよう構成。感染リスクの観点から、事前にメールなどで撮影シーンの綿密な意向を伝え、取材時の対応をすり合わせた。院長などTOPの声よりも、患者や介護利用者に直接接していた職員の思いにプライオリティーを置き、インタビュー。動画には登場しない看護師長や各職種のスタッフなどにも、クラスター発生時の様子や思いを聞き取り、現場の温度感を共有できるよう努めた。新型コロナウイルスに感染した職員もいることを理解し、感染者に関する表現にも配慮。トップメッセージを伝える役割、社史的な役割に加えて、プロフェッショナルとしての大きな誇りを感じて未来に進めるよう背中を押す役割を果たすべく、心を込めて制作。
Management Voice
企画
Web/アプリ社内報 特集/常設・連載
実施目的
コロナ禍により、役員からグループ従業員に情報発信する場が減る状況で、各役員の考えや人となりを知る機会を設け、横のつながりを構築する。グループの経営方針に関する考えも併せて発信し、事業に対する理解や日常業務に関するモチベーションの維持、自身の仕事の価値を常に意識してもらう。
読者ターゲット
すべてのグループ従業員。
内容
役員インタビュー連載企画。従業員の関心が高い取締役を取材することで、従業員がオウンドメディアに関心を持つように設計。記事の内容は、各取締役の担当事業や会社への思い、私的な時間についてなど多岐にわたる。社長との関係性やプライベートな話題などにも触れることで、「人となり」が従業員にしっかり伝わることを目指した。
[IT]
おもてなしの継承
企画
特集(12ページ)/常設・連載/表紙
実施目的
伝統を継承する自社の技術と社員の頑張りを紹介するととともに、読者が工事のバックグラウンドを知ることで、コロナ禍で多大な影響を受けている業界復活の一助となること。
読者ターゲット
プロジェクトに携わる関係者と、観光への関心がある方々。
内容
施工を担当し、リニューアルオープンする2つのホテルをクローズアップ。企画の扉ページは、それぞれのホテルの過去からこれまでの写真をたくさん掲載して歴史を感じさせるとともに、企画タイトルをセンターに配置して、由緒正しいホテルと「おもてなし」という言葉で企画内容を提示。ホテルの歴史、改修工事に携わった社員や技術、リニューアルされたホテル写真を掲載、という誌面の流れは2つのホテルで共通だが、それぞれ違う色を強調して違いをきちんと見せている。建設業である自社事業を訴求するという点をぶれさせず企画を実施するために、ホテルのサービスではなく、建物にかかわる情報をメインに掲載するよう留意した。
[建設]
挑戦する風土のつくり方。
(キリンホールディングス株式会社 『グループ報 きりん』)
企画
特集(14ページ)/常設・連載/表紙
実施目的
長期経営構想で挑戦する風土づくりを掲げている一方で、その風土を活かしきれていないことがグループの課題だった。この企画から、従業員が「挑戦する風土」について自身の状況を今一度振り返り、挑戦への一歩を踏み出せるようにすることを目的とした。
読者ターゲット
メインターゲットは、30代の若手リーダー、リーダー予備群。
内容
従業員アンケートを実施して「挑戦」に対する声を吸い上げ、そこで出た意見を元に、そもそも挑戦がなぜ求められているのか、挑戦するとはどういうことかという素朴な疑問から、企画をスタート。「挑戦」を阻害する要因を一つずつクリアしていく構成とした。扉ページでは、グループのさまざまな職種・属性の従業員イラストを提示。Introductionでは、アンケートから出た声を元に「挑戦」はなぜ必要かを一問一答で役員が分かりやすく解説。Part1~5では、挑戦する人の姿勢・考えを紹介。具体的にどうすれば挑戦できるかというノウハウも必ず併載した。「自分は挑戦できていない」と考えている人が共感するようなつぶやきを各パートのタイトルにして、自分ごと化を図った。
チャレンジ魂ここにあり!
企画
特集/常設・連載/表紙
実施目的
中期経営計画に則り、従業員の新技術開発へのチャレンジを後押しする。さらには、その年度の社内報編集方針に従い、従業員への理解・行動を後押しをする。
読者ターゲット
メインターゲットは、開発に携わった従業員、若手の技術・開発・企画系の従業員。
内容
構成とデザインをフォーマット化し、連載企画として実施。構成は、
①開発メンバーと製品のビジュアル、インパクトのあるキャッチコピー
②開発~量産までのストーリー
③製品の特徴がわかる写真・図
④現在に至るまでの時間的流れ
⑤開発メンバーのコメント
⑥お客様や上司からの声 の6要素。
掲載後は、「他部門のことが勉強になる」「頑張っている社員を見て自分も頑張ろうと思えた」などの意見が寄せられ、チャレンジする姿勢が従業員のモチベーション向上に役立っていることがわかった。
[製造]
[編集部Pick Up]
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