社内報ご担当者が常に抱えている悩み、それは企画のネタ探しではないでしょうか。「自社の従業員に興味を持ってもらう企画とは?」「他社ではどんな企画を立てているのだろう」と考え続けるご担当者も多いことでしょう。
そんな皆さまに社内報企画のヒントにしていただこうと、弊社が開催している「社内報アワード」に寄せられた数多くの企画事例を、ジャンルごとに厳選してご紹介します。貴社の社内報をより一層充実させるために、参考にしてください。今回のテーマは「ブランディング」です。
サバ缶が愛される理由
(マルハニチロ株式会社/『DOUBLE WAVE!』)
健康によい栄養素を手軽に摂取できる食材として話題の「サバ缶」。そのリーディングカンパニーとして、グループ社員に向けて、自社商品の人気の秘密や、ブームでは終わらせないよう奮闘する現場の取り組みを特集した。扉ページは、自社で扱うサバ缶をおしゃれにディスプレイした写真と企画タイトル。続いて、有識者にサバ缶ブームの背景について解説してもらい、商品開発やマーケティング企画をする際のヒントを提示。さらに、「健康・研究」「マーケティング・調査分析」「販売・営業」部門の、それぞれの担当者が登場。「サバ缶」について語り、さまざまな職種が関係していることや具体的な仕事内容を、グループ全体に想起してもらえるようにした。サバ缶を使った“インスタ映えする”レシピも加え、読んで役立ち、目にもおいしい企画に仕上げた。
※誌面に記載されている役職・部署名およびパッケージ画像は、2018年掲載当時のものです。
社員が選ぶ ○○○○○世界初番付
※○○○○○○○部分は企業名のため伏字にしています
「100周年イヤー1発目は、全社員が元気になる企画を!」との思いで実施。自社がこれまで世界初のモノをたくさん世に送り出してきた事実を伝え、自社に対する誇りを実感できるようにした。まずは掲載しきれない「世界初」から編集部が30ほど選び出し、「この中から一つだけ家族に伝えるとしたら?」というアンケートを実施。誌面ではその結果を踏まえたランキング表を相撲の番付風に紹介した。社員参加型企画にしたのは、「全社員が100周年を自分事としてとらえられるようにしたい」という思いがあったから。番付風に見せる、小見出しで「どんな“世界初”なのか」分かる、といった工夫が奏功し、大きな反響を呼んだ。
[精密機器]
変革は始まっている。
○○○○○○ 生産累計100万台達成
※○○○○○○○部分は企業名のため伏字にしています
自動車 設立10周年の翌年に生産累計100万台を達成。この2つの節目に、従業員をねぎらい、これまでの活動を総括するために企画した。見開きの扉ページに続く2見開き・4ページには、数えきれないほど並ぶ従業員の笑顔! 笑顔!! 笑顔!!! 企画のコンセプトを「頑張っている人をみんな掲載!」とし、働く人の笑顔をできるかぎりたくさん掲載することで、その活力や頼もしさを全社に伝えるとともに、10年間にわたり築き上げてきた企業文化を表現することを狙った。そのあとは、生産累計100万台達成までと、設立からこれまでを、年表を含めて時系列で紹介。さらに、製造する車種を製造する従業員が自慢するコーナー、次世代リーダー紹介コーナーへ。最後は生産累計100万台に大きく貢献した部署の紹介で締めくくり。企画自体がイベントのような、どこを見ても笑顔ばかりの明るい企画となった。
[自動車]
○○○環状道路 ○○県区間の建設風景
※○○○○○○○部分はプロジェクト名のため伏字にしています
建築物の中でも施工者の苦労が伝わりにくい道路づくりの注目ポイントを、施工者ならではのものづくりの視点で紹介。企画の導入として、まずは事業全体の解説を行い、次いで、自社の施工区間をマッピング。続くコーナーでは、現場で活躍してきた社員たちの思いを、工区ごと、担当工事ごとに伝えた。計画を完遂するまでの軌跡を、他種多様な写真を用いて伝えているが、普段目にすることはまずできない貴重な光景ばかりで、誌面に迫力をもたらしている。掲載後には、OBと思われる無記名の手紙が編集部に届き、道路完成のお礼がつづられていたという。現役、OB問わず、工事関係者みなが、自分の仕事に誇りが持てる企画となった。
[建設]
どうなる? こうする! クルマの未来
デジタルトランスフォーメーション(DX)分野の事業を拡大するなかで、社内報の特集でも「デジタルソリューションの推進」を企画。特にDXの動きが活発化している自動車業界で、自社がどのような貢献をし、今後のビジネスチャンスをつかむために発揮すべき強みは何かを、社員一人ひとりが考えるきっかけとなることを狙った。
その実現のため社員参加型にし、実際に自動車を利用する立場から自由な発想で考えてもらうアンケートを実施。その結果を基に開催した座談会には、セキュリティやAIといった未来のクルマに欠かせない技術のスペシャリストたちを登場させ、読み手が未来への可能性を感じられる内容にした。キモは、座談会のファシリテーターに、社外からITの専門家を招いたこと。出席者がより幅広い視点で話せるようになるとともに、専門家から自社やIT業界への期待や可能性についてメッセージをもらうことで、読者の期待感を膨らませた。
[ソフトウエア]
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