社内報ご担当者の皆さんは、デザイナーさんに素材を送った後で「画像のサイズが小さいから、大きなものをください」と言われることはありませんか? 「画像のサイズ……?MBやpixelのことですか?」と困惑していたりしませんか?
今回は、この問題を抱えつつ、「誰に聞いたらいいのかわらない」とお困りの社内報ご担当者のために、画像サイズを知る方法を書いていきます。
目次
〈画像サイズ解明のハードル・1〉
そもそもの話、「画像サイズって何?!?
そもそも「画像サイズ」とは何でしょう?
画像のサイズとは、「pixel(ピクセル)やdot(ドット)といった単位を用いて、その画像のヨコ×タテを示したもの」のことです。ドットは、主にプリンターやスキャナーなど入出力機器で用いる単位ですが、皆さんは今、PCモニターの前で、制作のために画像を扱おうとしているはずですから、今回は画面で画像のサイズを考える単位である、ピクセルのほうに絞ってお伝えしますね。
デジタルカメラやスマホで撮影された写真は、ピクセルという点の集合体だということはご存知かと思います。ピクセル数が多ければ画像は緻密になり(=高画素)、逆に少なければスカスカの状態、つまり粗い写真(=低画素)になってしまいます。
〈同じ画像でもサイズが異なると見え方が全然違う!〉
ちなみに、「KB(キロバイト)」や「MB(メガバイト)」はデータの容量の単位で、画像だけではなく、あらゆるファイルやフォルダのサイズ(容量)を表す際に使われます。高画素の画像はピクセル数が多いので、データの容量も大きくなりがちです。
〈画像サイズ解明のハードル・2〉
どうやってピクセル数を確認する?
ピクセル数を確認するのはとても簡単です。Windowsなら、画像ファイルにマウスカーソルを合わせて、右クリック。右クリックで開いたコンテキストメニューから「プロパティ」を選び、プロパティのダイアログ内で「詳細」タブを選ぶと、「イメージ」という項目の中に「大きさ(幅✕高さ)」「幅」「高さ」のピクセル数が表示されています(下図参照)。
〈画像サイズ解明のハードル・3〉
「自社の社内報に必要な画像サイズ」は、一概には言えない
ピクセル数はわかっても、制作中の社内報にその画像が適したサイズなのかどうかは、わかりませんよね。時々社内報のご担当者から「写真はどれくらいの大きさを用意すればいいですか」と質問されるのですが、申し訳ありません。「貴社の社内報にはこのサイズですよ!」とは、お答えできないのです。
なぜなら、企画やコーナーによって、誌面上に占める写真の大きさ(掲載サイズ)は異なるからです。例えば、特集のメイン写真なら、誌面の半分以上を1枚の写真が占めてしまうぐらい大きく掲載されることが多いですが、「社食のメニュー紹介」のような箸休め的連載企画に登場する社員さんの顔写真なら、ごく小さくというケースがほとんどでは?
当然、前者と後者では必要な画像サイズ(ピクセル数)が異なるということは、ご理解いただけると思います。「貴社の社内報にはこのサイズ」と一概にはお答えできないのは、このためです。
〈画像サイズ解明のハードル・4〉
制作中の社内報に適したサイズはどうやって把握する?
では、お手もとにある画像ファイルが、制作中の社内報の企画の誌面上に、どのぐらいのサイズで掲載できるのか、どうやって把握すればいいのでしょうか?
実はこれも、簡単に知る方法があります。インターネットで、「画像」「サイズ」「自動計算」といったワードで検索してみてください。画像サイズ(ピクセル数)から、誌面での掲載サイズを自動計算できるサイトが、いくつもヒットするはずです。これを活用しない手はありません!
ここで気を付けたいことが1点。上記でヒットしたサイトには、「解像度」を入力する欄があるはずです。同じ画像でも媒体によって最適な解像度は異なるので、その欄には以下を参考に数値を設定してみてください。
- 紙の社内報(4色印刷):350ppi※
- 紙の社内報(1~2色印刷):300ppi※
- Web社内報:72ppi
※印刷物の最適解像度は「解像度=印刷スクリーン線数✕2」とするのが通説ですが、ここでは話をシンプルにするため、4色印刷は175線、1~2色印刷は150線と、ごく一般的なケースを想定しました。
上記の数値と、プロパティで確認した幅と高さのピクセル数を入力すれば、その画像の誌面での掲載サイズ(誌面上で、粗くならずにきれいに掲載できる大きさ)が自動で算出されます。その掲載サイズより小さく掲載することは問題ありませんが、大きくすると〈ハードル・1〉で例として示したような粗い画像となってしまいます。
また、サイトによっては、「ピクセル数から誌面での掲載サイズ」だけでなく、「誌面での掲載サイズ(●㎜×●㎜など)から、必要なピクセル数」を自動計算する機能もあります。これを使えば、企画に合った写真の大きさを想定して画像を準備することができます。
〈画像サイズ解明のハードル・5〉
大きい写真の一部をトリミングして使う時は要注意
社内報では、大人数で撮った集合写真に写っている1人をトリミングして使いたい、というケースもよくあります。そういう場合は、これまで説明してきた画像サイズのセオリーをひとひねりする必要があります。小さくトリミングした画像を必要な大きさに引き延ばすことで、結果的に画像サイズが小さくなり、粗くなってしまう可能性があるからです。
サイズを満たしている左の画像から1名を切り取って引き延ばすと……、ピンボケ写真のようになってしまいました。
こんなことにならないように、トリミング後でも適した画像サイズを確保できるように想定し、できるだけ大きなサイズの画像データを入手しましょう。
これから撮影するという場合は、撮影者に「画像サイズはできるだけ大きめの設定(高画素)で撮ってください」と事前にお願いしておくと安心です。
画像のサイズの謎は解けたでしょうか? 画像は、社内報には必ず掲載される要素です。その適正サイズを理解することは、社内依頼や、カメラマン、デザイナーとのやりとりなど、さまざまな場面で役立ちます。デジタルに苦手意識がある社内報ご担当者の方も、今回の情報を活かして、この問題をぜひ乗り越えてください。
〈おまけ〉制作者のひとりごと
社内報の制作に携わっていると、画像がWordやExcel、PowerPointのファイルに貼りつけられて送られてくることがよくあります。ご担当者のお気遣いでデータ容量を下げてくださっているのだと思いますが、実はこれ、ちょっと困りものなのです。貼り付けられた画像を抽出しても、すでに画像サイズが小さくなっていて、再送いただかなければならないことが多いためです。結果的に、社内報ご担当者(と、写真ご提供者)に、二度手間をおかけすることに……。お忙しいみなさまのご負担を減らすためにも、できれば画像データはファイルに貼り付けることなく、元データのままお送りいただけると、とてもありがたいです。
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