「進もう、ICの力で。会社を変えるあなたの力」
2025年の社内報アワードが掲げたこのテーマには、インターナルコミュニケーション(IC)を通じて、会社を動かし、組織を前に進めていく――そんな“個”の力への信頼と期待が込められています。
その思いを体現するように、2025年10月10日(金)、「社内報アワード2025 表彰・交流イベント」が渋谷ヒカリエで開催されました。ヒカリエでの開催は今年で3回目ですが、今年はホールAに加えて、ホールBに展示・交流スペースもご用意し、全国からコンクール参加企業の皆さんをお迎えしました。参加人数、約400名。皆さんが、互いの取り組みを称えあい、語りあい、そして気付きを持ち帰る1日です。
本記事では、その様子をレポート形式でお届けします。
▼「社内報アワード」とは
企業のIC促進に貢献する社内報企画を顕彰し、
IC担当者の皆さまが「称えあい、学びあい、高めあう」場
「社内報アワード」は、ウィズワークス株式会社が主催する、全国規模の「社内報コンクール」「表彰・交流イベント」「ICP Session」から成るIC企画です。
2002年に始まり、丁寧な審査と企業の枠を超えた交流の場として、年々規模を拡大。今や、インターナルコミュニケーションに携わる方の日ごろの尽力を称えモチベーションを高める貴重な機会となっています。
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オープニング──ICは“経営そのもの”
オープニングでは、ウィズワークス株式会社 代表取締役社長 髙橋大輔より、インターナルコミュニケーション(以下、IC)に込める思いが語られました。
「ICは、“経営そのもの”と言っていいと思います。社員の心を揺さぶり、行動を変えていく。その先に、組織の目的の達成があります。経営とはまさに、その目的を実現していくことですが、それは経営者一人の力では到底なし得ません。だからこそ、ICの力はとても大きい。思いを共有し、組織を前に進めていく力です。この会場に集まった皆さんは、そんなICの力を信じ、実践されている方々だと思います。今日は皆さんと共に、素晴らしい時間を過ごしましょう!」
経営とICの本質的なつながりをあらためて実感させるメッセージに、会場は静かに、しかし確かな熱を帯びていきました。
続いては、アイスブレイクタイム。
各テーブルに用意された名前シールに「今日呼ばれたいニックネーム」を書いて、洋服の見えるところに貼って自己紹介。
スマホアプリのライブアンケートを使って、「今の気持ちは?」「今日のイベントで持ち帰りたいものは?」といった質問に参加者がリアルタイムで回答。スクリーンには続々とコメントが投影され、笑いや共感があちこちで生まれました。
その後はテーブルごとに自己紹介の続きとコメントの共有へ。会場全体が一気に和やかなムードに包まれました。
表彰式──称えあい、高めあう「言葉」と「思い」
今年の応募総数は507企画。表彰式では、部門別に審査員の総評、トロフィー授与、そしてグランプリ受賞企業のご担当者へのインタビューが行われました。
どのインタビューにも、それぞれの現場で積み重ねてきた努力や工夫、そして社内報に込めた熱い思いが詰まっていました。
なかには、「会社の使命」や「現場社員の取り組み」を通して、何を伝えたかったのかを真摯に語る場面も。
「応急仮設住宅を建設することで被災地の方々を支援する――それは、私たちの会社の使命です。記事では、現場の社員の使命感・仕事への誇り・やりがい、そういった思いを、まっすぐな気持ちでストレートに表現したいと思いました。この受賞は、私たち広報が頑張ったからというより、まさに現場で力を尽くしていた社員の皆さんの頑張りが称えられた結果だと思っています。私自身が感じた苦労なんて、最前線で奮闘していた社員の皆さんに比べれば、本当にたいしたことではありません。」
そう語ったのは、2024年1月に発生した能登半島地震におけるグループの取り組みを伝える特集記事で、紙社内報部門/特集・単発企画8ページ以上 においてグランプリを受賞した大和リース株式会社さま。
会場は深くうなずき、被災地の一日も早い復興を願う温かな拍手が自然と起こりました。
審査員の講評では、応募作品への具体的なフィードバックに加え、こんな力強いエールも。
「社内報制作の基本は、『何のために、誰に、何を伝えたいのか』。編集者の思いがまっすぐ伝わる社内報、何かが光る社内報を、これからも楽しみにしています。私たち審査員は皆さんの“上”ではなく、“横に並ぶサポーター”です。」
称えあい、学びあう時間。
そんな温かな空気が、会場全体に広がっていきました。
▼「社内報アワード2025」入賞結果発表
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トークセッション──会社を変える、“あなたの力”を考える
休憩を挟んだ後は、「会社を変える、“あなたの力”を考える」をテーマに、トークが展開されました。
登壇してくださったのは、ICの取り組みに注目が集まるこの方々。
斬新な着眼点の企画でグランプリに輝いた株式会社バンダイナムコエクスペリエンスから、経営企画部コーポレートコミュニケーション課の松本佳子さんと長岡桃代さん。
受賞企画の裏話に加えて、「会社が大好き。みんなに会社の良さを知ってもらいたい」という想いをエネルギーに、社内報を楽しみながら進める姿勢が語られました。異なる部署間の社員を集めて社長に褒めてもらうランチ会「グッジョブ!カフェ」の定期開催など、ユニークな取り組みも紹介されました。
心を動かす媒体づくりの手腕に定評のある株式会社土屋鞄製造所から、『革ノオト』編集チームの小笹玲子さんと安重百華さん。
未経験、ゼロから立ち上げに挑戦した社内報『革ノオト』への思い、店舗で働いていたときの「気付き」から、ものづくりの現場の職人さんとの信頼関係を丁寧に築いてきた過程がやがてICの活動につながったエピソードなどが紹介されました。
会社愛、仲間への敬意、小さな挑戦の積み重ね。
どの言葉にも共通していたのは、「自分の力で会社を良くしたい」というシンプルで強い思いでした。それぞれの葛藤や小さな成功体験、ICを軸に社内の空気を変えてきたリアルな過程を語る姿は、多くの参加者に勇気と気付きを与えたのではないでしょうか。
ワークショップ「未来宣言」──私は明日、○○をする。
一旦、休憩を挟み、メインプログラムのまとめとして行われたのは、ワークショップ「未来宣言」。参加者一人一人が、今日得た気付きや決意をもとに「明日から何をするか?」という問いに、各テーブルに配布された吹き出しシールで回答。テーブルごとに共有し合い、ラストは選ばれた12名の皆さんがステージで宣言を発表しました。
「見つけた自信を確信に変える」
「誰かの文句を恐れず、誰かの記憶に残る企画を実行する」
「インターナルからエクスターナルに広げる可能性を真剣に考える」
「大変な現場にこそ、リアルな声を聞きに行く」
「迷ったら、まずは1アクション起こしてみる」
「頭を柔らかく!」………
どの言葉にも、この日得たエネルギーと自信があふれていました。
登壇者の皆さんのメッセージからヒントを得た宣言や、他社の取り組みに触れて感じたことをもとにした言葉も多く、今日1日が、参加者それぞれにとって深い気づきと行動のきっかけとなったことがうかがえました。
展示・交流・懇親会──出会いが、つながりに変わる
メイン会場の隣には、体験型の「IC展示スペース」も。『社内報ナビ』の人気キャラクター“ナビ子”と“もやりん”が案内役となり、ICの本質や実践事例を考えるパネル展示を展開。コメントを書き込めるパネルもあり、参加者同士の自然な対話のきっかけとなっていました。
イベントの締めくくりは、ビュッフェ形式の懇親会。参加者同士、参加者と審査員、参加者と運営スタッフなど、さまざまな立場を超えた交流があちこちで生まれ、「社内報アワード」ならではの温かいつながりの場となりました。
最後に──ハートに火が灯った瞬間を、明日につなげて
「社内報アワード2025」は、ただの表彰イベントではありませんでした。
ICに懸ける一人一人のハートに火を灯し、明日からの一歩を後押しする場所。
誰かの言葉に背中を押され、自分の仕事に誇りを持ち、「やってみよう」と思える——そんな前向きな空気が、確かにこの会場にありました。
ICには、会社を変える力があります。
そして、その力を信じて行動する人が、組織を前に進めていきます。
次は、あなたのハートに火が灯る番かもしれません。
私たちウィズワークスも「社内報アワード2025」で持ち帰った火を胸に明日へと進んでいきます。
▼受賞作品は「社内報ギャラリー」で展示中!
「社内報アワード2025」コンクールの受賞作品は、東京新宿にあるウィズワークスのオフィス内「社内報ギャラリー」で展示中です。思いと工夫が詰まった媒体・企画に、ぜひ触れてみてください。
詳しくはコチラ