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「原稿の表記統一」に悩むあなたの必携アイテム!

「原稿の表記統一」に悩むあなたの必携アイテム!

こんにちは。今回の投稿は、原稿の編集や校正の際にありがちな、こんなシチュエーションから。

「あれ!? “お客さま”の“さま”って、さっきは漢字じゃなかった? ここもそろえたほうがいい? っていうか、どっちが正しいの!?」
「ああ、それは、ええっと……か、確認しまぁす!」

こんなふうに上司や同僚からツッコミが入り、即答できずに慌てた苦い経験……。きっと皆さんにもあるのではないでしょうか。ここで問題になっているのは、「原稿の表記統一」。これは文中や誌面全体において、登場する用字・用語の記載の仕方をそろえることを指します。

一例を挙げれば、以下の通り。
・「挨拶」「あいさつ」のように、漢字と平仮名のどちらにそろえるのか。
・「クオリティ」「クオリティー」のように、外来語に音引きをつけるのか。
・人物の敬称は「○○さま」か、「○○氏」なのか。
・数字はアラビア数字か、漢数字なのか。

こうした表記のルールは、丸暗記ですべてをカバーできるようなものではありません。特に社内報のように、数人のチームで制作することが多い媒体においては、ルールを共有するために何かしらのガイドラインが必要になることでしょう。

では、プロの編集者や校正者はどうしているのかというと、そこには頼れるアイテムの存在があります。実は、新聞・出版などの業界に向けて刊行されている「日本語ルールブック」に基づき、表記をそろえているのです。

書店で手に入るものにもいくつか選択肢がありますが、社内報の現場でよく見かけるのは『記者ハンドブック』(共同通信社)、次いで『最新 用字用語ブック』(時事通信社)でしょう。

これらに準じつつ、自社ならではの言い回しについては、独自の表記ルールを採用している例が比較的多いと言えます。その場合は、エクセルなどで「表記リスト」を作っておくと、チーム内や制作会社と共有がしやすいのでおすすめです。

一貫性のあるルールにのっとり、ビシッと整えられた文章は、読む側にとっても気持ちがよいものです。反対に、一見しただけで表記のふぞろいに気付いてしまうような詰めの甘い文章では、読者を不安にさせてしまいますよね。

社内報のようなフォーマルな媒体ではなおのこと、こうしたこまやかな配慮の積み重ねが、媒体の価値向上につながっていくのです。

(社内報ディレクター tom)

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